【FP3級が解説】フリーランスに必要な保険は最小限でいい|”増やさず絞る”考え方

お金・税金・社会保険(手取り設計)
「フリーランスになったけど、保険って何に入ればいいの?」

会社員のときは会社任せだった保険を、フリーランスは全部自分で決めないといけません。不安なまま、すすめられるままに保険を増やしてしまう人も少なくありません。

でも、保険は増やすほど安心、ではありません。僕はFP3級を取って自分の保険を見直した結果、必要なのは最小限だと気づきました。

この記事では「保険を売り込む」のではなく、フリーランスが本当に必要な保障を”絞る”視点で、優先順位の付け方を解説します。

結論
フリーランスがまず押さえるべきは、①働けなくなるリスク と ②賠償リスク の2つです。③医療や④死亡保障は人によります。

保険を増やす前に、公的保険・貯蓄・すでに持っている契約で足りる部分を引き算するのが先です。

そして忘れがちですが、保険は一度決めたら終わりではありません。僕自身、5年入っていた補償を見直して解約し、別の備えに切り替えました。働き方が変われば、必要な保障も変わります。

なぜフリーランスは保険を”自分で”考える必要があるのか

会社員のときは、健康保険(傷病手当金つき)や厚生年金、各種手当を会社が用意してくれていました。フリーランスになると、これらが一気に手薄になります。

フリーランスで手薄になる主な保障

  • 傷病手当金がない(働けない間の収入がゼロに)
  • 厚生年金 → 国民年金のみ(将来の年金が少ない)
  • 退職金・企業の死亡保障がない

特に痛いのが傷病手当金がないこと。病気やケガで働けなくなると、収入がそのまま途絶えます。だからこそ、フリーランスの保険は「働けないリスク」を軸に考えるのが基本です。

ただし、不安だからと保険を盛りすぎると、保険料で家計を圧迫します。大事なのは「足りない分だけ、最小限を買う」ことです。

【優先順位】フリーランスに必要な保障はこの順番で考える

保険は”全部入る”ものではなく、優先順位を付けて必要な分だけ選びます。フリーランスの優先順位はこうです。

① 最優先:働けなくなるリスク(就業不能・所得補償)

傷病手当金がないフリーランスが最も備えるべきは「働けない=収入ゼロ」のリスクです。就業不能保険や所得補償保険で、働けない間の生活費を確保します。フリーナンスの「あんしん補償プラス」も、この所得補償の選択肢のひとつです。

また、意外と知られていませんが、フリーランスも労災保険に特別加入できます。2024年11月から対象が大幅に広がり、業種を問わず加入しやすくなりました。仕事中・通勤中のケガに限られますが、常駐や現場作業が多い人には現実的な選択肢です。

僕も実際に特別加入していました。加入先・掛金・手続きの実際は、「フリーランスの労災保険|実際に加入して使わなかった話」にまとめています。

【フリーランスの労災保険は必要?】社会保障の薄さに備えた実体験

② 最優先:賠償リスク(まずは無料の補償で)

まず確認したいのは、すでに持っている契約です。個人賠償責任保険は火災保険やクレジットカードに付帯していることも多いので、新しく買う前に手持ちを見直しましょう。

そのうえで、業務上の賠償に特化した備えとしてフリーナンスの「あんしん補償」があります。ただし「無料登録すれば自動的にずっと補償される」わけではない点に注意が必要です。

無料プランで備える場合の注意点
  • 無料の「フリー」プランはフリーナンス口座の利用が必須で、一定期間入金がないとアカウントが休止し、補償が適用されません
  • 口座を使う予定がないなら、月490円のレギュラー以上(休止対象外)が現実的な選択肢になります
  • 情報漏えい・著作権侵害・納期遅延などの業務過誤は、無料プランでは対象外でレギュラー以上が必要です

僕は口座を一度も使わなかったため、無料の補償が実際にどの期間有効だったかは分かりません。ここは正直に書いておきます。

フリーナンスに5年間加入して、最終的に退会するまでの正直な感想は、こちらにまとめています。

【フリーナンスの評判】5年間加入して退会した本音レビュー

③ 人による:医療保険

公的医療保険(国保)でも3割負担で済み、高額療養費制度もあります。貯蓄である程度カバーできるなら、医療保険は必須ではありません。持病がある・貯蓄が薄い人は検討、という位置づけで十分です。

④ 家族がいれば:死亡保障(掛け捨て定期)

配偶者や子どもがいるなら、自分に何かあったときの生活保障として死亡保障を。コスパ重視なら、貯蓄性のない掛け捨ての定期保険が基本です。独身で遺す家族がいないなら、基本は不要です。

⑤ 保険ではないが:iDeCo/NISA(老後の備え)

国民年金だけでは将来が心細いので、老後資金はiDeCoやNISAで。iDeCoは掛金が全額所得控除になり、節税しながら積み立てられます。

控除の全体像は以下の記事で解説しています。

フリーランスの節税対策まとめ|6年実践して効果が大きかった順に解説

多くの単身フリーランスは、①②(働けない・賠償)を押さえれば十分なことが多いです。③④は家族構成と貯蓄次第。
「保険で備える」より「貯蓄と控除で備える」方が効率的な場面も多いので、増やしすぎないのがコツです。

【実体験】FP3級を取って自分で見直したら、保険は最小限になった

僕自身、独立後に「保険、これでいいのか?」と不安になり、FP3級を取って体系的に学びました。その結果たどり着いたのは、「保険を増やすより、減らして整える」でした。

具体的には、独立した2020年からフリーナンスに登録し、所得補償の「あんしん補償プラス」に月額1,950円で5年間加入していました。医療保険は公的保険+貯蓄で代替し、保険料はかなり絞れました。

そして保険相談サービスは使いませんでした。自分で判断できるようにした方が、長い目で見て納得感があるからです。

保険を”増やしすぎない”ための3つの判断軸

  1. 保険料は収入の数%まで(目安:手取りの5〜10%以内)
  2. 公的保険・貯蓄で足りる分は買わない(高額療養費・国保で足りることも)
  3. 貯蓄性より掛け捨て(”保険で貯蓄”は非効率になりがち)
  4. 働き方が変わったら見直す(常駐↔リモート、独立↔会社員などの節目で)

この3つで判断すれば、「不安だから」とむやみに増やすのを防げます。

保険相談サービスについての本音

無料の保険相談サービスは手軽ですが、正直なところ、提案される商品が相談側の都合に寄ることもあるため、僕はあまりおすすめしていません。「無料」の裏側には販売手数料があることは、知っておいて損はありません。

いちばん安心なのは、自分自身がFP3級レベルの知識を持って判断できるようになることです。難しくなく、1か月ほどで取れます。

【FP3級】エンジニアこそ取るべき理由|1ヶ月の勉強法と実生活で役立った3つの知識

まとめ|保険は「絞って整える」が正解

フリーランスの保険は、増やすほど安心ではありません。優先順位を付けて、必要な分だけ最小限に。

  • まず①働けないリスク と ②賠償リスク を押さえる
  • 賠償は手持ちの契約(火災保険・クレカ付帯)を確認してから足りない分を買う
  • 医療・死亡は人による。公的保険・貯蓄・控除で代替できる部分は買わない
  • 働けないリスクには、労災保険の特別加入という選択肢もある
  • 働き方が変わったら見直す。やめる・切り替えるのも立派な見直し
  • 判断に迷ったら、保険相談よりFP3級で自分の判断軸を持つ

僕自身、5年続けた補償を解約して労災へ切り替え、会社員に戻ったときにはその労災も脱退しました。「入れば安心」ではなく、「今の自分に必要か」で判断する——これがFP3級を取って一番変わった考え方です。

フリーナンスに5年間加入して退会するまでの正直な感想は、こちらにまとめています。

【フリーナンスの評判】5年間加入して退会した本音レビュー