
- フリーランスを辞めて会社員に戻るけど、何の手続きが必要かわからない
- 廃業届や国保脱退って、平日に役所に行かないとダメ?
- 確定申告は来年もやる必要があるのか知りたい
攻略すべきは「役所(保険・年金)」と「税務署(廃業届・確定申告)」の2箇所だけです。
僕はフリーランスエンジニアとして6年間活動した後、会社員に転職しました。転職が決まったとき最初に不安だったのが、この事務手続きです。
調べれば調べるほど複雑に見えましたが、実際にやってみると「思ったより全然ラクだった」というのが正直な感想です。
本記事では、僕が実際に行った手続きをロードマップ形式でまとめました。
Contents
フリーランス廃業後の手続きロードマップ
まず全体像を把握しましょう。「何を・いつ・どこに」出すかの一覧です。
| タイミング | 提出先 | 手続き内容 |
|---|---|---|
| 入社日から14日以内 | 市区町村役場 | 国民健康保険の脱退届 |
| 廃業後1ヶ月以内 | 税務署 | 個人事業の廃業届出書 |
| 廃業後1ヶ月以内 | 税務署 | 青色申告承認取消届出書 |
| 廃業後速やかに | 税務署 | 消費税の事業廃止届出書(※インボイス登録者のみ) |
| 翌年2〜3月 | 税務署 | フリーランス期間分の確定申告(最終) |
「会社がやること」と「自分がやること」を切り分ける
混乱の原因は、「会社がやること」と「自分がやること」をごっちゃにしてしまうことです。
- 健康保険証(協会けんぽ等)の発行
- 厚生年金への加入手続き
- 入社後の給与に対する源泉徴収
国民年金から厚生年金への切り替えも、会社にマイナンバーや年金手帳を提出すれば会社が手続きしてくれます。配偶者の扶養手続きも会社経由で対応可能です。
自分でやるのはこの2つだけです。
- 国民健康保険の脱退
- 税務署への廃業届出一式
手続きを放置するとどうなるか
「会社員になれば自動的に切り替わるでしょ」は誤解です。
- 保険料の二重払い:社会保険料を引かれながら、国保の請求も届き続ける
- 税務署からの催促:廃業届未提出のまま翌年を迎えると、確定申告の督促が届く場合がある
- 還付金の取り逃し:最後の確定申告を忘れると、払いすぎた源泉徴収税が戻ってこない
僕の周りでも「国保の脱退を忘れて二重払いになっていた」というフリーランス経験者がいました。早めに対応しておくのが一番です。
国民健康保険の脱退は「郵送」で完結する
「平日に役所へ行く時間がない」という方が多いと思いますが、多くの自治体では郵送での手続きが可能です。
僕も実際に郵送で完了させました。窓口に行く必要はありませんでした。
郵送で用意する書類
- 国民健康保険被保険者関係届出書(市区町村HPからダウンロード)
- 社会保険の資格確認書(新しい会社から発行される「資格情報のお知らせ」など)
- 本人確認書類のコピー(マイナンバーカード・運転免許証など)
返信用封筒は自治体によって不要なケースもあります(僕の場合は不要でした)。
自治体ごとに書式が異なるため、「[市区町村名] 国保 脱退 郵送」で検索して自分の自治体の手順を確認してください。
手続き後に連絡がなくても問題ない
書類を送った後、完了通知が届かなくても心配いりません。「不備がなければ特に連絡はない」という自治体が多いです。
二重請求が届いた場合にのみ、役所に問い合わせればOKです。
廃業届・青色申告取消届はe-Taxで即完了
次は税務署への届出です。提出が必要な書類は主に2つ。どちらもe-Taxで自宅から提出できます。
①個人事業の廃業届出書
「事業を終了しました」という届出です。
- 期限:廃業から1ヶ月以内
- 提出先:所轄の税務署(e-Tax推奨)
②所得税の青色申告承認取消届出書
「来年以降は青色申告を使いません」という届出です。
- 期限:翌年3月15日まで
- 注意:廃業届と同時に出すのが鉄則。忘れると会社員になった後も確定申告の催促が届く可能性あり
e-Taxでの提出手順
マイナンバーカードとスマートフォンがあれば、e-Tax(Web版)から数分で完了します。
- e-Tax Webサイトにアクセス
- 「申告・申請・届出」メニューを選択
- 「新規作成」から廃業届・青色申告取消届を作成して送信
夜中でも自宅から完結できます。平日に税務署へ行く必要はありません。
忘れがちな「後片付け」3つ
廃業届を出しただけでは終わらない項目がいくつかあります。
①インボイス登録の解除
フリーランス時代にインボイス登録をしていた場合、「消費税の事業廃止届出書」を別途提出する必要があります。
廃業届を出しても、インボイス登録は自動的に解除されません。放置すると事業実態のない登録だけが残り続けるため、廃業届と一緒に提出しましょう。
②都道府県税事務所への届出
税務署(国税)とは別に、都道府県税事務所にも「事業廃止届出書」を提出する必要があります。内容は税務署に出したものと同様で、郵送対応している自治体も多いです。
③小規模企業共済・iDeCoの変更
| 制度 | 必要な手続き |
|---|---|
| 小規模企業共済 | 廃業に伴う共済金の受け取り、または減額継続の選択 |
| iDeCo | 第1号→第2号被保険者への種別変更(金融機関経由で手続き) |
どちらも「放置でOK」な制度ではないため、入社後1〜2ヶ月以内に対応しておきましょう。
また、年会費のかかるビジネスカードは早めに解約し、事業用口座は確定申告が完了するまで維持してから整理するのがおすすめです。
まとめ|手続きは早く終わらせるほど気持ちよくスタートできる
フリーランスから会社員への切り替え手続きは、一見ボリュームが多く見えますが、ほぼすべて郵送かe-Taxで完結します。
改めて全体をまとめます。
- 攻略するのは「役所(国保脱退)」と「税務署(廃業届・青色申告取消届)」の2箇所だけ
- 国保脱退は郵送、廃業届はe-Taxで完結。平日に窓口へ行く必要なし
- インボイス登録の解除と都道府県税事務所への届出を忘れずに
- 放置すると保険料の二重払いや確定申告の催促が届くリスクあり
フリーランス時代に自分で確定申告や社会保険を管理してきた経験があれば、この手続きは難しくありません。早めに片付けて、新しい環境に集中できる状態を作りましょう。
FAQ:よくある疑問
Q. 廃業届を出し忘れたまま会社員になった場合は?
A. 期限(廃業後1ヶ月以内)を過ぎても提出できます。罰則はないため、気づいた時点でe-Taxか窓口から速やかに提出しましょう。青色申告取消届も同時に出しておくのが安心です。
Q. 会社員になった年の確定申告は必要?
A. フリーランスとして活動していた期間分(廃業日まで)は、翌年2〜3月の確定申告が必要です。入社後の給与分は会社が年末調整をしてくれるため、自分で申告する必要はありません。
Q. 国民健康保険の脱退はいつまで?
A. 健康保険の資格取得日(入社日)から14日以内が原則です。遅れると二重払いが発生するリスクがあるため、入社直後に対応しましょう。
Q. 消費税の事業廃止届出書を出し忘れたら?
A. 気づいた時点で提出できます。ただし、インボイス登録が残り続けると管理が煩雑になるため、廃業届と同時に出すのが最善です。
Q. iDeCoの種別変更を忘れるとどうなる?
A. 掛金の拠出限度額や税制優遇の計算に影響が出る場合があります。加入している金融機関のサイトから書類を取り寄せて手続きしてください。



