- フリーランスと企業勤務で何が違うの?
- 自分はどちらが合っているのだろう?
フリーランスは自分のペースでスキルアップし、柔軟なライフスタイルを実現できる一方、企業勤務には安定した収入や福利厚生、チームでの協力が得られるといった魅力もあります。
それぞれの働き方が持つメリット・デメリット、具体例を通して、あなたに合ったキャリアを見つけるためのヒントをお届けします。
本記事の内容
- フリーランスと企業勤務の主な違い
- フリーランスエンジニアのメリット・デメリット
- 企業勤務エンジニアのメリット・デメリット
- どちらが自分に合っているかを判断するためのポイント
フリーランスと企業勤務の主な違い
まず、フリーランスエンジニアと企業勤務エンジニアの働き方の違いを見ていきましょう。
雇用形態の違い
企業勤務の場合、正社員として会社に雇用されるため、毎月の固定給や昇給制度があります。一方で、フリーランスはプロジェクト単位や期間契約で働くため、報酬がプロジェクトの進行状況やクライアントの支払い状況に左右されることもあり得ます。
例えば、大手企業などの社内システム開発に関わる社員は長期のプロジェクトで安定した収入を得られますが、フリーランスでは同じような大手案件でも契約が切れると収入も止まるリスクがあります。
業務内容の柔軟性と制約
フリーランスは自分でプロジェクトを選択できるため、興味のある分野やスキルを活かせる仕事に集中できます。逆に企業勤務では、プロジェクトの内容は会社の方針に従うことが多く、自分の希望に沿わない業務を担当することもあります。
例えば、以下のようにフリーランスは得意なスキルに特化できる反面、企業勤務では幅広い業務経験が積める場合もあります。
→自身の得意とするWeb開発のプロジェクトを中心に受けているため、興味のある案件だけに集中できている。
→社内の全般的なシステム業務を担当することになり、自分の専門外であるインフラ関連の業務にも従事することが求められる。
働き方の自由度
フリーランスは場所や時間に縛られることなく、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。しかし、企業勤務では基本的に定められた場所や時間での勤務が求められます。
対して、企業勤務のDさんは、リモートワークができても週に1回はオフィスに出社しなければならず、決められた時間での勤務が基本です。
フリーランスエンジニアのメリット・デメリット
フリーランスエンジニアとして働く際の利点と課題を見てみましょう。
メリット
メリット | 説明 |
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時間・場所の自由 | 自分のペースで働けるため、好きな場所・時間帯で仕事が可能。 例:朝型や夜型など、ライフスタイルに合わせて勤務時間を調整できる |
複数のプロジェクトに関わる経験 | 様々な業界やプロジェクトに関わることで、幅広いスキルや知識を習得できる。 例:Web開発やモバイルアプリ開発など、異なる分野の案件に取り組むことで経験値が増える |
自分のペースでのスキルアップ | 興味のある技術を自分で選んで深掘りでき、最新のトレンドに合わせたスキルを身につけやすい。 例:AI技術やブロックチェーンなど、新分野に挑戦しやすい |
デメリット
デメリット | 説明 |
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収入の不安定さ | 案件の有無やクライアントの支払い状況によって収入が変動し、安定しづらい。 例:プロジェクトが突然キャンセルされると、収入が途絶えるリスクがある |
社会的保障や福利厚生の欠如 | 健康保険や年金を自分で手配する必要があり、負担が大きくなることもある。 例:急な医療費や老後の資金について、自分で準備する必要がある |
案件獲得や営業の負担 | 技術だけでなく営業スキルも求められ、案件を得るために自ら営業活動を行わなければならない。 例:営業が苦手な人にとっては、案件獲得が大きなハードルになる |
企業勤務エンジニアのメリット・デメリット
企業に所属するエンジニアとしてのメリット・デメリットも確認してみましょう。
メリット
メリット | 説明 |
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安定した収入と福利厚生 | 月給やボーナスが保証され、健康保険や年金などの社会保障が整っているため、経済的な安定が得られる。 例:毎月の固定給があるため、長期的な資金計画が立てやすい |
チーム内でのサポートや指導の機会 | 同僚や上司からのフィードバックを受け、スキルアップしやすい環境が整っている。 例:定期的なコードレビューや勉強会などで成長をサポートしてもらえる |
大規模プロジェクトへの参加や長期的なキャリア形成 | 個人では経験しにくい大規模システム開発に関わることができ、キャリア形成に役立つ。 例:大手企業のインフラ整備や大規模なWebサービスの運用に関わる機会が得られる |
デメリット
デメリット | 説明 |
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働き方の制約 | 出社や定時勤務が求められるため、自由な働き方が難しいことが多い。 例:リモートワークが可能でも週に1回は出社しなければならないケースもある |
決まったキャリアパスの制限 | 企業の求めるキャリアプランに従わなければならず、自分の望むスキルや役職を追求しづらい場合がある。 例:技術職からマネジメント職に異動しなければならないことがある |
プロジェクト選択の自由度が少ない | 会社の方針により、希望にそぐわないプロジェクトにも関わる必要がある。 例:得意分野以外の業務に取り組むことが求められる場合がある |
どちらが自分に合っているかを判断するためのポイント
フリーランスと企業勤務、どちらが自分に向いているかを考えるためには、以下のポイントに注目してみてください。
ライフスタイルや価値観
「家族との時間を重視してフリーランスを選択する」「安定した環境でのキャリア形成を求めて企業勤務を続ける」など、自分がどのような働き方・環境を求めるのかを考えましょう。
キャリアプランとスキルアップの目標
どのようなスキルや経験を積みたいか、自分の将来像に合った働き方を選ぶことが重要です。特定の分野でスキルを深めたい場合はフリーランス、幅広い技術や大規模な開発経験を求める場合は企業勤務が向いているかもしれません。
安定性と自由度の優先順位
収入の安定性を重視するか、自己裁量の多い自由な働き方を求めるかも大きな判断材料になります。フリーランスでの不安定さを受け入れられるか、または企業での制約の中でも成長できるかを考えることがポイントです。
チェックリスト:あなたに合うのはどっち?
□ 自己管理能力には自信がある
□ 営業活動にも興味がある
□ 特定の技術を極めたい
まとめ
キャリアの選択に「正解」はありません。自分の価値観やキャリア目標に基づいて、どちらの働き方が適しているかを見極めることが大切です。
また、これは一度決めたら変更できないものでもありません。企業での経験を活かしてフリーランスに転向する人も、フリーランスでの経験を活かして企業に入社する人もいます。
自分の「今」に合った選択をし、必要に応じて柔軟に変更していく──それが、充実したエンジニアライフへの近道になるかもしれません。