
- 説明したつもりなのに、全然伝わってない…
- 非エンジニアの相手に、何をどう話せばいいかわからない
「結局、何がどうなるんですか?」
システムの改修内容を説明したあと、こう聞き返された経験はありませんか。
技術的には間違ったことを言っていないはずなのに、相手にはまったく届いていない。
そんな場面を、フリーランス6年・会社員としての現場で経験してきました。
この記事では、僕が実際に「説明が伝わらなかった」失敗と、そこから変えたことをお話しします。あわせて、元営業という経歴が技術説明にどう活きて、逆にどこで足を引っ張ったのかも、正直にお伝えします。
- 技術的な理由から説明を始めると、非エンジニアには伝わらない
- 「結論→理由→具体例」の順に変えるだけで、伝わり方は大きく変わる
- 営業経験は「相手の理解度を探る」場面で活きたが、「情報量を増やして説明する」癖は逆効果だった
- 型を変えてから、チャットでの連絡も一回で伝わるようになった
Contents
「結局何がどうなるの?」と聞き返された失敗
社内向けの業務システムの改修に携わっていたときのことです。説明する相手は、実際にその現場でシステムを使う側のリーダーの方でした。
僕は改修内容を伝えるとき、つい「技術的にどう直したか」から話し始めてしまいました。どこをどう修正したのか、その理由は何か、という順番です。
返ってきたのは、一言でした。
「それで、結局何がどうなるんですか?」
正直、ハッとしました。相手が知りたかったのは「どう直したか」ではなく、「自分たちの現場の作業が、どう変わるのか」だったのです。技術的に正しいことと、相手に伝わることは、まったく別の話でした。
はじめに結論として「これがこうなります」と伝えてから、理由や仕組みの説明に入るべきだった。この失敗から学んだのは、そういうシンプルな話でした。
元営業でも、最初から活きたわけじゃなかった話
「営業経験があるなら、説明も得意でしょう」と言われることがあります。ですが正直なところ、最初から活きていたわけではありません。
逆効果だったこと:情報量を増やして説明する癖
営業時代の僕は、情報を漏らさず多く伝えることが良い説明だと思っていました。この癖がそのまま技術説明にも出てしまい、背景や経緯まで話しすぎて、かえって「結局何が言いたいの?」と要点をぼかす原因になっていました。
親切のつもりが、相手の理解の邪魔をしていたわけです。
活きたこと:相手の理解度を探る癖
一方で、営業の商談で身についていた「相手の表情や相槌を見て、理解度を探る」という癖は、技術説明でもそのまま活きました。話しながら相手の反応を見て、「今ちょっと置いていかれているな」と気づけるようになったのです。
ただし、これも最初からできていたわけではありません。エンジニアとしてのスキルが身につき、業務知識を理解できるようになって、ようやく相手の反応に意識を向ける余裕ができたという感覚があります。技術のキャッチアップに必死な時期は、相手を見る余裕すらありませんでした。
営業経験は確かに武器になりました。ですがそれは、技術的な土台がある程度できて初めて活かせるものだった。そんな順番だったと思います。
【型】非エンジニアに伝わる説明の作り方
失敗と気づきを踏まえて、今実践している説明の型を紹介します。
基本の型:結論→理由→具体例
- 結論:何がどう変わるか(相手の作業がどうなるか)
- 理由:なぜそうなるか(技術的な話は、ここで初めて出す)
- 具体例:どれくらい変わるか、数字や場面で示す
順番を変えるだけなので、特別なスキルは要りません。
話し始める前に「結論は何か」を一言でまとめることだけです。
専門用語は、相手が知っている言葉に置き換える
「API」「リファクタリング」といった言葉は、僕たちには当たり前でも、非エンジニアには伝わりません。
| 技術用語 | 言い換え例 |
|---|---|
| API | システム同士がやり取りする窓口 |
| リファクタリング | 中身の整理整頓(見た目の動きは変わらない) |
| キャッシュ | よく使うデータを手元に置いておく仕組み |
完璧な言い換えを目指す必要はありません。「相手が知っている言葉に、ひとつでも近づける」意識があるだけで変わります。
変わったこと:チャットが一回で伝わるようになった
この型を意識するようになってから、一番変わったのはチャットでのやり取りです。
以前は状況説明が長くなり、相手から聞き返されることがよくありました。今は結論を先に書くようにしたことで、一回のやり取りで意図が伝わり、聞きたい内容への回答も得やすくなりました。
説明力は、資料を作るような大きな場面だけでなく、日々の細かいやり取りの積み重ねで効いてくるスキルだと実感しています。
聞く側の型を変えたときも、同じような変化がありました。質問の仕方についてはこちらにまとめています。
「質問すること自体が怖い」という段階の方は、まずそちらから読んでみてください。
まとめ|説明力は「型」で変えられる
- 技術的な理由から入ると、非エンジニアには伝わらない
- 「結論→理由→具体例」の順に変えるだけで、伝わり方は大きく変わる
- 営業経験は万能ではなく、技術的な土台ができてから活きる武器だった
- 情報量を増やすことが、逆に伝わりにくさを生むこともある
説明が伝わらないのは、才能の問題ではなく型の問題です。結論から話す、それだけを意識するところから始めてみてください。
僕自身、この「伝える力」は技術力以上に、現場で信頼を得るうえで効いてきたと感じています。
実際、フリーランスとして案件を選ぶときも、技術スタックと同じくらいコミュニケーションの相性を見られる場面がありました。案件選びやエージェントの使い分けについては、こちらにまとめています。




