- 「業務委託」とは?
- 「業務委託」と「会社員」の違いって?
本記事の内容
- 業務委託とは
- 業務委託のメリット
- 業務委託のデメリット
- フリーランスエンジニアとして成功するための3ステップ
「業務委託」はフリーランスエンジニアにとって欠かせない働き方です。
この記事では、業務委託について解説していきます。
業務委託とは
業務委託とは、特定の業務やプロジェクトの成果物を提供することを条件に報酬が支払われる契約を言います。
会社員などの雇用契約と異なり、働く時間や場所は自分で決められるのが特徴です。
業務委託と会社員の違い
①指揮命令系統からの独立
会社員の場合、上司や管理者の指示に従い業務を進める必要があります。一方、業務委託ではクライアントから成果物の要件や期限は提示されますが、具体的な作業手順やプロセスについては自由に決められます。このため、自分のやり方やペースで仕事を進められる点が魅力です。
②働く時間や場所の自由度
会社員は通常、勤務時間や勤務地が明確に指定されています。リモートワークの導入が進んでいるとはいえ、会社の規定に従う必要があります。一方で、業務委託では「成果物の納品」が主な目的となるため、作業時間や場所は基本的にエンジニア自身で選択可能です。例えば、昼間に家族と過ごし、夜間に集中して作業するような働き方も実現できます。
③報酬体系の違い
会社員は固定給やボーナスなどの安定した収入が見込めますが、業務委託の場合、案件ごとに報酬が支払われる成果報酬型が一般的です。例えば、プロジェクトが終了すれば次の案件を探す必要があるため、収入が変動する可能性があります。しかし、専門スキルを活かして高単価の案件を受注できれば、会社員時代よりも高い収入を得ることが可能です。
④雇用保障や福利厚生の有無
会社員は雇用契約に基づき、健康保険や年金、退職金などの福利厚生が用意されています。一方、業務委託ではこれらの保障がないため、自分で社会保険に加入したり、税務処理を行う必要があります。この点は負担に感じる一方で、自分で最適な選択肢を選べる自由度もあります。
エンジニアに多い業務委託の仕事例
Web開発
案件例
「Reactを使用したECサイトのフロントエンド開発」
クライアントが提供するデザインに基づき、UIコンポーネントを実装し、APIと連携して動的なデータ表示を実現します。
必要スキル
・React、Reduxなどのフロントエンドフレームワーク。
・RESTful APIの知識。
・HTML、CSS、JavaScriptの経験。
案件の特性
短期間(1〜3か月)のプロジェクトが多く、部分的なタスクを担当することもあります。
アプリ開発
案件例
「Flutterを使ったiOS・Android両対応のタスク管理アプリの開発」
クライアントから提供される要件に基づき、UI設計からバックエンドとの連携までを行います。
必要スキル
・Flutter/Dartの知識。
・FirebaseやGraphQLのバックエンド連携スキル。
・モバイル開発でのUX/UI設計経験。
案件の特性
ユーザー体験が重視されるため、クライアントとの密なコミュニケーションが必要になることが多いです。
クラウド管理
案件例
「AWSを活用したクラウドインフラの設計と構築」
クライアントの要求に基づいて、システムアーキテクチャの設計から運用管理のスクリプト作成までを担当します。
必要スキル
・AWS(EC2、S3、RDS、Lambdaなど)の操作経験。
・インフラ自動化ツール(Terraform、Ansible)。
・Linuxサーバー運用知識。
案件の特性
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に絡む案件が多く、クラウドエンジニアの需要が非常に高い分野です。
システム改修・運用サポート
案件例
「Javaで構築された既存の業務システムのバグ修正と新機能追加」
運用中のシステムを改修し、性能向上や新しい機能の追加を行います。
必要スキル
・Java、SQLの知識。
・デバッグやコードリファクタリングの経験。
・クライアントの要望を理解するコミュニケーション能力。
案件の特性
比較的短期間(数週間~数か月)の案件が多いですが、良い成果を出すと継続的な依頼につながりやすいです。
業務委託のメリット
- 技術の幅が広がる
- 柔軟な働き方
- 高収入の可能性
技術の幅が広がる
業務委託では、さまざまな業界やプロジェクトに参加するチャンスがあります。
例えば、金融系のシステム開発に携わった後、エンターテインメント系のアプリを作ることで、多様なスキルを習得できます。
柔軟な働き方
時間や場所の自由度が高く、リモートワークが主流です。
例えば、午前中は自宅で開発、午後はカフェで仕様書の確認、といった働き方も可能です。
高収入の可能性
高い技術を持つエンジニアは、時給5000円以上の案件も珍しくありません。特にAIやクラウド技術を扱えるエンジニアは需要が高く、高単価が期待できます。
業務委託のデメリット
- 収入の不安定さ
- 自己責任の増加
- 税務や保険の自己負担
収入の不安定さ
プロジェクトが終了すると収入が途絶える可能性があります。次の案件が見つかるまでの期間をどう乗り越えるかが課題です。
自己責任の増加
契約内容の確認や納品物の品質管理はすべて自己責任です。
例えば、契約書に納期や修正回数の記載がない場合、無制限に対応を求められるリスクがあります。
税務や保険の自己負担
社会保険や年金は自分で処理する必要があります。確定申告や節税対策についても学ぶ必要があります。
A. 会計ソフト(例えば、マネーフォワードやfreeeなど)を活用することで、個人でも事務処理がし易いです。また、税理士などの専門家に相談するのもおすすめです。
フリーランスエンジニアとして成功するための3ステップ
①契約を知る
契約書はトラブルを防ぐ最重要アイテムです。
以下の点を必ず確認しましょう。
- 報酬額と支払時期
- 納品基準(完成とは何を意味するのか)
- 著作権や守秘義務の範囲
例えば、「納品後30日以内に支払い」などの記載があれば安心です。
A. 必ず契約内容をメールなどで記録し、必要に応じて簡易な契約書を自分で作成することを推奨します。
②スキルを磨く
需要の高いスキルを磨くことで、仕事の幅が広がります。
Python、JavaScript、Go
クラウドサービス
AWSやGCPの認定資格取得
UdemyやYouTubeで学習しながら、小規模なプロジェクトで経験を積むのも良いでしょう。
③ネットワークを作る
案件獲得のためには人脈作りが重要です。
Lancersやクラウドワークスを活用して最初の案件を獲得する
エンジニアイベント参加
例えば、PyConやAWS Summitに参加して交流を広げる
A. 働けます。最初は小規模な案件や簡単な業務を選びましょう(例えば、既存のコード修正や簡単な機能追加など)。
業務実績を積むことで、今後の仕事の幅は広がっていきます。
まとめ
業務委託は、エンジニアとしてキャリアを自走させる働き方にもなります。
収入の不安定さ・責任の大きさなどのリスクもありますが、自分の価値を最大化する可能性も存在します。
一歩ずつ、着実に成長していく姿勢こそが、フリーランスエンジニアの成功の鍵となるでしょう。