- SESとは?
- SESという働き方ってどんなもの?
SESとは「エンジニアを客先に常駐させ、技術力・労働力を提供するサービス」を指します。
SESエンジニアやフリーランスとしての働き方を選ぶには、それぞれの特徴や別の視点を理解することが大切です。
この記事では、SESとフリーランスの違いを明らかにしつつ、それぞれに体現するメリットやデメリットに触れていきます。あなたのキャリア選択の参考になることを目指しています。
本記事の内容
- SESエンジニアとは?
- フリーランスエンジニアとは?
- SESとフリーランスの違い
- SESエンジニアの働き方
- フリーランスエンジニアの働き方
SESエンジニアとは?
SESは「System Engineering Service」の略で、エンジニアを客先に常駐させることで技術力・労働力を提供するサービスです。
SES企業に雇用されているエンジニアが、他のIT会社やクライアントのプロジェクトに常駐して業務を行います。
例えば、大手インフラスト会社のシステム構築を行うため、そのチームの一員として常駐して勤めたりします。
SESの特徴
- 安定した雇用:企業に雇用されている場合、固定給や有給・社会保険などが保証されます。
- スキルの幅を広げやすい:様々なプロジェクトに参加することで、多様な技術や業界知識を学べます。
- キャリアパス:管理職やスペシャリストなど、社内でのキャリアアップの道が用意されている場合があります。
フリーランスエンジニアとは?
フリーランスエンジニアは、自分で契約を取り、独立して働く形態です。業務委託契約が一般的で、成果物や提供するサービスに基づいて報酬が支払われます。
フリーランスエンジニアの特徴
- 自由度の高さ:プロジェクトやクライアントを自分で選ぶことができ、働く場所や時間も柔軟に調整可能です。
- 収入の可能性:自分のスキルや営業力次第で、高収入を目指すことができます。
- リスクと責任:社会保険や年金などの手続きを自分で行う必要があり、収入が不安定になる可能性もあります。
SESとフリーランスの違い
契約形態の違い
- SES:SES企業とクライアントとの間に業務委託契約を組み、SES企業の社員がクライアントに常駐して業務を行う。
- フリーランス:フリーランス本人またはその代理人となるエージェント等がクライアントと業務委託契約を組み、フリーランスがクライアントに常駐して業務を行う。
SESの契約形態
SESの場合、SES企業とクライアントとの間の業務委託契約により成り立ちます。
SESエンジニアは、特定の会社に雇用されながら、クライアント企業のプロジェクトに派遣されて働くことになります。エンジニア自身の勤務先はクライアント先などの他社になりますが、雇用関係はSES企業にあるのが特徴です。
契約形態は一般的に準委任契約であり、労働時間や成果物の納品ではなく作業時間に基づいて報酬が支払われます。
フリーランスの契約形態
準委任契約の場合、フリーランス本人またはその代理人となるエージェント等がクライアントと業務委託契約を組み、フリーランス本人がクライアントに常駐して業務を行います。
準委任契約では、一般的に作業時間に基づいて報酬が支払われます。
業務委託契約
最も一般的な契約形態で、フリーランスがクライアント企業から業務を請け負う形式です。この場合、作業時間ではなく、納品物や成果物に基づいて報酬が支払われます。業務内容やスケジュールが比較的柔軟である一方、成果物のクオリティに対する責任が重いのが特徴です。
請負契約
成果物の納品が契約の中心となる形式で、納品物が完成するまで報酬が発生しないことがあります。高度なスキルや専門性が求められる一方、報酬が高い傾向があります。
契約形態選択のポイント
自分の働き方やリスク許容度に応じて、適切な契約形態を選択することが重要です。また、契約内容や条件を十分に確認し、不明点があればクライアントに相談することをお勧めします。
年収の違い
SESエンジニアとフリーランスエンジニアの年収には、大きな違いが見られることがあります。
SESエンジニアの年収
SESエンジニアの平均年収は約400万~600万円と言われています。会社によってはボーナスや昇給制度もあるため、長期的に見ると安定した収入が得られる点が魅力です。
安定した収入が得られる一方、会社による評価に左右されるため、収入の大幅な増加は期待しにくいでしょう。
フリーランスエンジニアの年収
フリーランスエンジニアの年収は、スキルや経験、案件の単価によって大きく異なります。高単価の案件を継続的に獲得できれば、年収1000万円以上も可能です。ただし、案件が途切れたり、自己管理が難しい場合は収入が不安定になるリスクもあります。
単価の違い
SESエンジニアの単価
SESエンジニアの場合、派遣先企業が支払う単価とエンジニアが受け取る給与の間に、所属企業の取り分があります。一般的に、エンジニアが受け取る報酬は単価の60%~70%程度と言われています。
フリーランスエンジニアの単価
フリーランスエンジニアは、クライアントと直接契約する場合、中間マージンが発生しないため、単価が高くなる傾向があります。案件によっては月額80万円以上の単価も珍しくありません。ただし、営業や契約管理、税金対応などの業務も自己負担となります。
社会保障の違い
SESエンジニアの社会保障
SESエンジニアは企業に雇用されているため、社会保険や厚生年金に加入できます。これにより、病気や怪我の際に安心できる環境が整っています。また、退職金制度がある企業も多く、長期的な保障が手厚いことが特徴です。
フリーランスエンジニアの社会保障
フリーランスエンジニアは自営業者として国民健康保険や国民年金に加入する必要があります。社会保険料を全額自己負担するため、経済的な負担が増える場合があります。将来の年金額も厚生年金に比べて少ない傾向があるため、独自の資産運用や民間保険の活用が重要です。
税金の違い
SESエンジニアの税金
SESエンジニアは給与所得者として源泉徴収が行われ、会社が年末調整を行うため、税金の手続きが比較的簡単です。確定申告の必要がない場合が多いのも利点です。
フリーランスエンジニアの税金
フリーランスエンジニアは、確定申告を自分で行う必要があります。経費を計上することで節税が可能ですが、帳簿の作成や領収書の管理が求められます。また、消費税の納税義務が発生する場合もあるため、税務知識を持つことが重要です。
働き方の自由度の違い
- SESエンジニア:配属先や業務は会社側で決定されることが多い。
- フリーランス:自分で業務内容やクライアントを選ぶ自由がある。
SESエンジニアの働き方
SESエンジニアのメリット・デメリット
- 安定した社会保障と福利厚生
- 多様なプロジェクトでスキルを調整可能
- 新人から始めやすい
- 配属先により業務内容が制約される
- キャリアの自主性が捨てられることも
SESエンジニアのキャリアプラン
SESエンジニアの場合、プロジェクトを通じてスキルを磨きながら、専門性を高めたり管理職を目指すことが一般的です。
また、安定した環境で長期的なキャリア形成が可能なため、特定の技術分野で深い知識を習得することができます。さらに、他部署や経営層へのキャリアチェンジを視野に入れることも可能です。
SESエンジニアに向いている人
- 安定した収入と福利厚生を重視する人
- チームでの協力やコミュニケーションが得意な人
- 特定の会社の一員として働くことに安心感を覚える人
フリーランスエンジニアの働き方
フリーランスエンジニアのメリット・デメリット
- 業務選択の自由度が高い
- 高収入が期待できる
- 地方や時間の自由性
- 収入が不安定
- 営業や契約の手間
- 社会保障などがない
フリーランスエンジニアのキャリアプラン
フリーランスエンジニアは、案件を通じて経験を積む中で、自分の専門分野を見極めることが重要です。市場価値の高いスキルを持つことで、安定した高単価案件を獲得しやすくなります。
また、将来的に新たな事業を起業したり、他のフリーランスとの協業による新しいビジネスモデルを模索するケースもあります。
フリーランスエンジニアに向いている人
- 自分のペースで働きたい、自由なライフスタイルを求める人
- 営業力や自己管理能力に自信がある人
- 新しい技術や分野に挑戦し続ける意欲がある人
- 高収入を目指したいという人
まとめ
SESもフリーランスもそれぞれのメリットを知り、適切な選択を
SESエンジニアとフリーランスエンジニアは、それぞれに異なるメリットとデメリットがあります。安定を重視する場合はSESエンジニア、自分のスキルや自由度を追求したい場合はフリーランスが向いているでしょう。
キャリアの選択においては、自分の価値観やライフスタイルに合った働き方を見極めることが重要です。