フリーランス事業用口座を分けるメリットと選び方

フリーランス事業用口座を分けるメリットと選び方 マネー
  • 銀行口座はフリーランス事業用と個人用で分けた方がいい?
  • 個人事業主でおすすめの銀行口座はある?

結論を言えば、銀行口座は事業用と個人用を分ける方がおすすめです。
入出金の流れが分かりやすくなり、資金管理もしやすくなります。

事業用口座を分けるメリットとおすすめの銀行口座について、この記事で解説していきます。

本記事の内容

  • フリーランス事業用の銀行口座は分けるメリット
  • フリーランス事業用でおすすめの銀行口座



僕は、2020年からフリーランスエンジニアとして事業をしています。
フリーランス事業用の銀行口座を用意して、プライベート用口座と分けて利用しています。

フリーランス事業用の銀行口座は分けるメリット

お金の管理がしやすくなる

事業用とプライベート用の口座を分けることで、事業に関するお金の管理がしやすくなります。
取引先からの入金や経費の支払いなどが事業用口座に集約されるため、事業の資金繰りが分かりやすくなります。

もしプライベート用と事業用の銀行口座を分けていない場合、取引先からの入金がプライベートの入出金履歴に紛れてしまうことも起こり得るため、入金確認が複雑になります。
入出金履歴が事業に限られるだけでも事業のお金の流れを把握しやすくなるため、管理の手間が大きく省けるようになります。

確定申告の準備が容易になる

事業用口座を分けることで、確定申告時の作業負担が軽減されます。
特に青色申告で65万円の特別控除を受けるために必要な貸借対照表の作成が容易になります。
プライベートの収支と事業の収支が分かれているため、帳簿付けの手間も大幅に削減できます。

税理士への相談がしやすくなる

事業用口座を分けることで、税理士に相談する際に事業に関連する部分のみを見せることができます。
プライベートな収支情報を開示せずに済み、税務相談がしやすくなります。

会計ソフトとの連携が容易になる

クラウド型の会計ソフトやサービスと事業用口座を連携させることで、取引履歴の自動取り込みが可能になります。
一つ一つを手入力したりする手間などが省けたりと作業の負担が大幅に軽減され、効率的な経理処理が可能になります。
会計ソフトによって、連携可能な金融機関が異なる場合があります。
クラウド型の会計ソフトでは、連携可能な金融機関が多い「マネーフォワード クラウド会計」や「freee会計」がおすすめです。

屋号付き銀行口座を開設できる

屋号付き銀行口座とは、口座名義に事業用の名称(店名など)が入る口座で、個人事業主やフリーランスが事業用として開設できる銀行口座です。
屋号付きの銀行口座は、個人名義の銀行口座に比べて取引先からの信頼を得やすいメリットがあります。

金融機関によって、屋号付き銀行口座を開設できないこともあります。

また、開設には個人事業主・屋号で事業を行っている確認書類も必要になるため、口座の開設に手間や時間がかかる場合があります。

フリーランス事業用でおすすめの銀行口座

フリーランス事業用でおすすめの銀行口座3選

フリーランスの事業用としておすすめの銀行口座を紹介します。
下記の内容から見て厳選してみました。

  • インターネットバンキングでいつでもどこでも利用できる
  • ATM利用手数料・他行宛振込手数料が安く利用できる
  • 便利に利用できる特典などのサービスがある

住信SBIネット銀行

スマプロランクに応じてATM利用手数料・他行宛振込手数料ともに最大月20回無料
・目的別口座を最大10個まで作成可能
・定額自動振込サービスが利用可能 (※振込手数料の無料回数分以降は手数料がかかります)

住信SBIネット銀行は、スマプロランクに応じて、ATM利用手数料・他行宛振込手数料がそれぞれ最大月20回まで無料になるのが魅力です。
スマプロランクは、預金残高や住宅ローンなどのサービス利用の条件を満たすとランクが上げることができます。

ことら送金(10万円/回までを何度でも手数料無料のリアルタイム送金サービス)の利用も可能となり、少額での送金がより便利に対応できるようになりました。
(※ビジネス口座宛など、ことら送金の対象外となる場合もあります)

目的別口座では、資金の目的に応じて複数の預金専用口座を最大10個まで作成できます。
例えば、社会保険料の支払用に他の資金と分けておくなど、支払が必要なお金の保管場所として管理がしやすくなります。

また、定額自動振込サービスの利用も可能です。
事業用口座からプライベート用の口座へ自動振込設定をしておけば、銀行やATMに行く手間や振込忘れをなくすことができます。

住信SBIネット銀行【法人口座開設】も可能です。
法人口座は、屋号付き口座の開設は不可であり、法人名が口座名義人となります。
そのため法人としての登記などが必要です。
金利(普通預金) 0.1% (年利率・税引前)
ATM利用手数料 入金:ランクに応じて最大月20回まで無料 (無料回数以降は
110円/回)

出金:ランクに応じて最大月20回まで無料 (無料回数以降は
110円/回)
振込手数料 住信SBIネット銀行・三井住友信託銀行宛:無料
他行宛:スマプロランクによって最大月20回まで無料 (無料回数以降は77円)
サービス ・目的別口座(預金専用口座)を最大10個まで作成可能
・指定振込先に毎月・毎週繰り返しで振込できる定額自動振込サービス
・ことら送金(10万円/回までを何度でも手数料無料のリアルタイム送金サービス)が利用可能
利用可能なATM セブン銀行・ローソン銀行・イオン銀行・ゆうちょ銀行・イーネットほか

楽天銀行

・ハッピープログラムATM利用手数料が最大月7回まで・他行宛振込手数料が最大月3回まで無料
・楽天ポイントが貯まる、使える
・毎月おまかせ振込予約が利用可能 (※振込手数料の無料回数分以降は手数料がかかります)
・屋号付き口座が開設できる

楽天銀行では、ハッピープログラムの会員ステージに応じて、ATM手数料が最大月7回まで・他行宛振込手数料が最大月3回まで無料になります。
また、サービス利用での楽天ポイント獲得倍率3倍になる特典があります。
ハッピープログラムは、資産残高もしくはサービスの取引回数の条件を満たすことで、会員ステージを上げることができます。

毎月おまかせ振込予約は、毎月指定日に指定金額を自動的に振込するサービスです。
自動振込の予約設定を指定日の前日までに完了すれば当月から利用することが可能です。

楽天銀行では、個人口座を開設した方は、屋号がつけられる個人ビジネス口座の開設も可能です。
ビジネスデビットカードを発行手数料無料・年会費1,100円(税込)、1口座につき5枚まで発行できます。
ビジネスデビットカードの利用金額の1%をキャッシュバックされる特典もあります。

金利(普通預金) 0.1% (年利率・税引前)
ATM利用手数料 入金:3万円以上は無料/3万円未満は220円~ (会員ステージに応じて入出金合計最大月7回まで無料)
出金:220円~ (会員ステージに応じて入出金合計最大月7回まで無料)
振込手数料 楽天銀行宛:無料
他行宛:145円 (条件を満たすと最大月5回まで無料、楽天ポイントも利用可能)
サービス ・毎月指定日に指定金額を自動的に振込できる毎月おまかせ振込予約
・資産残高または取引件数の条件を満たせば、楽天ポイント獲得倍率3倍
利用可能なATM セブン銀行・ローソン銀行・イオン銀行・ゆうちょ銀行・イーネットほか

PayPay銀行

・ATM利用手数料が毎月1回目は無料、利用金額3万円以上なら何度でも無料
・PayPayマネーへの入出金手数料が何度でも無料
・審査不要でデビット機能が使える
・屋号付き口座が開設できる

PayPay銀行は、審査不要でVisaデビット機能付きキャッシュカードを無料で発行できます。
Visaデビットの利用特典として、利用500円につき、1円分のPayPayポイントがもらえます

また、PayPay銀行の屋号付き口座開設も可能です。
Visaデビット機能とクレジットカードのように利用できる翌月払い(※審査が必要)にも対応しており、急な仕入れなどの支払にも柔軟に対応できます。
新規口座開設者限定で、口座開設日の翌々月末まで振込手数料が月10回無料(PayPay銀行宛:5回/月、他行宛:5回/月)で利用することができます。

【屋号付き口座を利用する際の注意点】
・振込手数料が高くなる (PayPay銀行宛:55円、他行宛160円)
・Visaデビットの利用特典(ポイント還元)がなくなる
金利(普通預金) 0.1% (年利率・税引前)
ATM利用手数料 入出金:毎月1回目は無料 (2回目以降は利用金額3万円以上は無料/3万円未満は165円〜)
振込手数料 PayPay銀行宛:無料
他行宛:145円
サービス ・Visaデビット機能付きのキャッシュカード
・PayPayマネーへの入出金手数料が何度でも無料
利用可能なATM セブン銀行・ローソン銀行・イオン銀行・ゆうちょ銀行・イーネットほか

まとめ

フリーランス(個人事業主)として事業をしていく上で、売上や仕入などのお金の流れを把握することは大切なことです。
事業資金をしっかり分かりやすく管理するためにも、事業用口座を利用しましょう。

屋号付き口座は、フリーランスに必要とは限りませんが、取引先や顧客からの信頼性を高めるために開設することも良いです。

事業用銀行口座を選ぶ際には、以下の内容から検討することがおすすめです。

  • インターネットバンキングでいつでもどこでも利用できる
  • ATM利用手数料・他行宛振込手数料が安く利用できる
  • 便利に利用できる特典などのサービスがある